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2013年7月12日金曜日

ルー=ガルー2 (上)


分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス《相容れぬ夢魔》(上) (講談社文庫)
ノベルス版は厚くて重いので分冊文庫版で読みました。
「お・・お前がやったのか・・・?!」
みたいな所で終わったので、早く下巻に手を付けたいです。
以下、京極夏彦妖怪シリーズ「邪魅の雫」のネタバレを含みます。

2013年5月14日火曜日

ツィス



ツィス 広瀬正・小説全集・2 (広瀬正・小説全集) (集英社文庫)


「サウンドクリエイターのためのエフェクター製作講座」の筆者である大塚明さんがオススメしていたので読んでみました。

東京近郊で謎の”ツィス音(C♯)”が発生。
だんだんと強まっていくツィス音によって人々の生活が壊されていくというパニック?小説。
カタストロフィは無かったけど、ラストのどんでん返しが良かった。
ツィス音のアッと驚く正体!
粛々と人々が音から避難していく様は、なんだか日本的かもしれないと思った。

がしかし、ちょっと不満も。
書かれたのが1971年。
これはいわゆる理系ミステリの走りなのではないかと思う。
ただ、先日エントリに書いた「科学的とはどういう意味か」の”科学的”の定義からすると、「再現性のある現象を数式を用いて表現し、みんなで築き上げていく」というプロセスが無いのでちょっとモヤモヤした。

聴覚を奪われた社会のシミュレートが相当リアルで、一読の価値アリ。
音に襲われた人々の心理描写に克目せよ!

2012年12月31日月曜日

少女には向かない職業&電波女と青春男

 

少女には向かない職業 (創元推理文庫)
GOTHICシリーズの桜庭一樹のジュブナイル小説。
ヒロインは中学二年生13歳。
正にジュブナイル。
13歳が2人殺す。

電波女と青春男(1) (電撃文庫)
入間人間のジュブナイル小説。
ヒロインは、腰から上を布団でぐるぐる巻きにしていて、自称宇宙人で、地球は狙われているらしいと言う何とも電波的な女(しかも引きこもりNEET)。
青春を謳歌しようと都会に出てきた主人公とはある意味相反する存在なわけですが、
神秘とは希望であるべきだった。まだ暴かれていない深海の領域に思いを馳せて俺が年甲斐も無くはしゃぎ、未知の生物を夢想するように。前へ前へと、押しやってくれる存在であるべきだった。ニンゲンだろうと、スカイフィッシュだろうと、グレイだろうと。
といって社会復帰に協力し始めます。

地の文が主人公のつぶやきになっていて非っ常に読みづらいのですが、上に引用した一文をもってしてなかなか大した小説だと思います。
でも正直アニメ観ていなかったら読む気にもならなかったかも、とは思う。


と、今年最後の更新になりました。
来年も奇妙なスタラクタイトをよろしくお願いします。

2012年11月27日火曜日

ジグβ(ベータ)は神ですか



ジグβは神ですか (講談社ノベルス)

今月の新刊、森博嗣最新刊。
タイトル通り、Gシリーズの8作目です。

あらすじ
前作「目薬α」から4年後。
芸術家が集う自給自足の村で、ラッピングフィルムに包まれた死体が発見される。

推理には毎度のごとく唸らされまが、例によってなんともスッキリしない感じ。
でも文調と叙述に独特の感じあってがイイ感ですね。

本作は西之園萌絵や瀬在丸紅子、Xシリーズの椙田秦男といった、「すべてがFになる」から始まる一連のシリーズのオールスター登場といった感じになっています。
その中で、ぜんぜん覚えていないフラグがいくつか回収されたみたいで、ちょっと悔しい。
「すべてがFになる」を読んでから8年ぐらい経っているので、そろそろ見返してもいいかな、という気がしてきました。

2012年10月20日土曜日

アルジャーノンに花束を


アルジャーノンに花束を (Amazon)

・あらすじ
精神遅滞の青年チャーリーは脳手術を受け、天才に生まれ変わる。
高い知能を獲得し、学ぶ喜び、知識を統合して新しい知識を生む喜びを知る。
一方で手術前は気付かなかった自分への侮蔑、他者との軋轢に苦しむ。
そんなある日、チャーリーと同じ脳手術を受けたネズミのアルジャーノンに異変が起こる。

・感想
知的障碍者と社会の関わり云々みたいな堅苦しい内容をイメージしていたので、ずっと敬遠していたんだが実際そんな事はなかった。
何というか健常者と障碍者が云々という話を抜きにして、人間という祖体の奥底にある得体の知れない大きな物を描こうとしているんじゃないかと思った。
深読みしすぎ、と言われるかもしれないけど、チャーリーという一人物の中になんかそういうのがあるんじゃないかと感じた。

まぁ、あと何回か読まないといけないな;

2012年6月20日水曜日

暗黒神話大系 クトゥルー(8)


暗黒神話大系 クトゥルー〈8〉(Amazon)

生みの親たるラヴクラフトを含む、多くの作家達の手で織り成される"クトゥルフ神話"。
今までラヴクラフト全集を読んできましたが、他の作家の作品も読んでみたいな、
というのと、"忌まわしき双子"、ロイガーとツァールが登場する「潜伏するもの」が読みたくて、暗黒神話大系 クトゥルーの第八巻から読み始めました。
収録作品は以下の通り。

屋根裏部屋の影   byラヴクラフト&ダーレス
侵入者   byヘンリー・カットナー
屋根の上に   byロバート・E・ハワード
電気処刑器   byアドルフェ・デ・カストロ
潜伏するもの   byダーレス&スコラー
名もなき末裔   byクラーク・アシュトン・スミス
インスマウスを覆う影   byH・P・ラヴクラフト

「インスマウス」はラヴクラフト全集第一巻に掲載されていたので省略。
なのですが、正直ラブクラフト作品に比べると、どれも微妙。
「潜伏するもの」も、あらすじ追ってるだけのような書き味で。
ちょっと物足りない。

読みにくい読みにくいと言っていた、あの這いずり回る冒涜的で名状し難い形容詞軍が実は作品に欠かせないエッセンスだったんだなぁ。

関連
ラヴクラフト全集 (3) (H・P・ラヴクラフト 2011/5/15)
ラヴクラフト全集 (4) (H.P.ラヴクラフト 2012/05/17)
ラヴクラフト全集 (5) (H.P.ラヴクラフト 2012/06/07)
這いよれ!ニャル子さん (7) (逢空 万太 2011/10/30)
這いよれ!ニャル子さん (8) (逢空万太 2012/1/15)
這いよれ!ニャル子さん (9) (逢空 万太 2012/05/15)


2012年6月7日木曜日

ラヴクラフト全集 (5)


ラヴクラフト全集〈5〉 (Amazon)

読み終わりました。
ニャル子さんでおなじみ、ラヴクラフト御大の創元推理版全集の第五弾。
いよいよクトゥルフ神話っぽい話が続々出てきました。

今回は収録作品を一言ずつ紹介っ
ネタバレ注意です!

・「神殿」
漂流したドイツ軍の潜水艦が海底で異様な遺跡を発見する
→人のSAN値が下がるってこういう事態か・・・。

・「ナイアルラトホテップ」
大激変が起こったある都市にナイアルラトホテップと名乗る男が現れ、人々を導く。
→ご存知ニャル様がタイトルの一本。短編で、言ってる事も断片的なのでよく分からないのですが、人々を狂気の深淵に誘おうとする一途な姿勢は正に這いよる混沌。

・「魔犬」
墓荒らし二人組みが、墓から盗んだ魔よけの翡翠を狙う名状しがたい何者かに狙われる。
→面白い。呪いのアイテムさっさと捨てろよ!と思うけど、カタルシスに向かう過程が面白い。

・「魔宴」
古代より脈々と受け継がれた儀式に参加した主人公が目撃した物とは!?
→あー、やっぱり生きてはいないんだ!

・「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」
医師のウェストは遺体を蘇生させる実験に没頭し、常に新鮮な死体を探し求める。
→今までのラヴクラフト作品の中でダントツのキモさ。しかしラストが百鬼夜行というか妖怪大運動会で拍子抜け。

・「レッド・フックの恐怖」
精神を病んだ元刑事が危険な街レッド・フックで見たものとは?
→19世紀終盤のアメリカのダウンタウンと奇妙な教団、不気味な儀式は不思議とマッチする気がする。

・「魔女の家の夢」
魔女が住んでいたという部屋に下宿した学生が夢の中で宇宙の深淵に導かれる。
→夢の中の狂気が徐々に現実に現れてくる過程がゾクゾク面白。

・「ダニッチの怪」
ダニッチ村に生まれたウィルバー・ウェイトリイは驚異的な速度で成長し、魔術の研究に没頭する。ネクロノミコンを求める彼が死んだとき、ダニッチ村を壊滅に追い込む事件が始まった。
→クトゥルフ神話の中でも有名な一本。邪神の血を引く魔術師の暗躍が面白。後半は怪獣映画に。

・「『ネクロノミコン』の歴史」
→公式クトゥルフ神話設定。


と、今回は深淵を追及しすぎてSAN値が低くなってしまった連中の話が多かったです。
邪神に深入りは禁物ですね!
アザトホート様がみてる。

2012年5月17日木曜日

ラヴクラフト全集 (4)


ラヴクラフト全集 (4) (Amazon)


お久しぶりのラヴクラフト全集。

収録作は

・宇宙からの色
・眠りの壁の彼方
・故アーサー・ジャーミンとその家系に関する事実
・冷気
・彼方より
・ピックマンのモデル
・狂気の山脈にて

の7作。
巻末にラブクラフト自身による「怪奇小説の書き方」みたいなのが載っています。

第四巻はラヴクラフト作品の中でも科学的志向の強い物が集められています。
「宇宙からの色」なんかは放射性物質や化学物質で汚染された大地を想像せずにはいられないし、「狂気の山脈にて」では当時の最新仮説であった大陸移動説や南極大陸の地理について大いに言及したりとなんかすごい。

ただ、「狂気の山脈にて」はひたすら設定を聞かされたみたいで、読んでいてすごい疲れました。
しかも長い。
自分としては「宇宙からの色」が面白かったです。
クライマックスも劇的だし、だんだんと怪異が進行してくるのがゾクゾクくる。 

ニャル子さんの元ネタと言うか、クトゥルフ神話の体系に入ってくる話は少ないです。
「ピックマンのモデル」に出てくる"屍食鬼"と「狂気の山脈」の"古きもの"ぐらいでしょうか。
 ニャル子さん関連でラブクラフト話でヒット数が稼げそうなうちにラブクラフト全集を読み進めたいなと思います。 

2012年2月27日月曜日

少女不十分




少女不十分 (Amazon)

作家である”僕”が作家未満の大学生だった頃の話。
通学途中で少女がトラックに轢かれる事故に遭遇する。
その時その場に居合わせた少女の友人”U”の行動を目撃した”僕”。
”僕”を作家たらしめたトラウマの6日間が始まる。


戯言シリーズや偽物語シリーズで人気の西尾維新の最新作。
西尾先生は戯言シリーズと刀語しか読んでないのですが、本作は今までの作品とは打って変わってメタフィクションというか、なんと言うかな作品。

穏便に済まそうとするほど身動きが取れなくなってゆく展開が面白いです!

2012年2月20日月曜日

六花の勇者 (1)




六花の勇者 (Amazon)

蘇った”魔神”を倒すため、6人の戦士”六花の勇者”が集結した。
その数、なんと7人!
結界に囚われ、身動きが取れなくなり、7人目が敵である事に気づいた6人は疑心に苛まれつつ脱出方法を探るが・・・

モンスターが跋扈し、魔法が火を噴くファンタジー世界にあっての推理小説といった感じ。
主人公が追い詰められながらも”7人目”を暴く推理が見事です。

2011年12月12日月曜日

悪魔の手鞠唄



悪魔の手毬唄(Amazon)


昨日から家のルーターがイカれて、PCがネットに繋がらなくなりました。
早く何とかしないと…

それはさて置き、横溝正史の悪魔の手毬唄読み終わりました。

今は忘れ去られた手毬唄の歌詞通りに次々と起こる殺人事件。
古い伝承を巧みに事件の流れに絡ませて、何ともオドロオドロしい雰囲気を出す辺りは横溝正史の真骨頂と言った所でしょうか!

たしかに小学生の頃一回読んだはずなのですが、ほっとんど覚えてなかったですね…

2011年5月20日金曜日

赤朽葉家の伝説




桜庭一樹の「赤朽葉家の伝説」読み終わりました。

いつぞやにイレギュラーエレクトロンさんがオススメしていた「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」を読んで桜庭ワールドに入りました。

本文の一行目、一言目から明確な伏線になってるんですが、伏線の使い方が巧みすぎてスゴイ。
謎かけになったり、物語のテンポを加速させたりと、これぞ伏線の見本みたいな感じ。

やや長めなんですが、ザックリ読めてしまうこと間違いなし!


あと、語り部の祖母の幼年期の話から始まるんですが、おばあちゃん激萌える。


次は何読むですかね…